2024年9月11日水曜日

試作73式装甲車

 

いまだ陸自の装軌式装甲車の主力でもある73式装甲車の試作二車種を作ったので紹介します。

 試作時にはコマツ案と三菱案がありそれぞれSUBⅠ(三菱)とSUBⅡ(コマツ)という名称をつけられて少数が試験用につくられました。

 

三菱案には二パターンあり今回作ったのはSUBⅠ‐Ⅱと呼ばれるモデルです。特徴的なのは何と言っても車体上部の大きな20mm機銃です。これは歩兵に対する支援射撃のみならず対空射撃も想定していたと言われています。

見た目がかっこよくある程度人気があるためか人気ゲーム「War Thunder」にも登場しています。

左右の弾薬箱から銃本体への立体的な給弾ベルトがなかなか曲者で大変でした。

機銃以外にも大きな違いとしては後部の降車ハッチが違います。小型のドアのようなものとランプ式の大型のものがついています。

またサイドスカートも量産型とは形状が大きく異なります。

コマツ案にも2種ありⅡ‐Ⅱと呼ばれる20mm機銃装備を作りました。

三菱と同じ20mm装備ながらこちらはターレットに設置されており対空射撃は想定されておらず、歩兵支援に特化したように思えます。

ターレットに機銃、発煙弾と装備が集中配置されているあたりは後のAFVに通じるところがあります。

後部ハッチや上部ハッチは量産型に近いものになっていてサイドスカートも量産型と似ています。 こちらのほうが量産型に与えた影響の方が強そうですね。

量産型では12.7 mm重機関銃に落ち着き、車両としての攻撃力は大きく落ちました。ですがもし20mm機銃を付けていた場合、コスト高などの問題を生んで生産数が落ちていたかもしれません。そうなっていればひょっとすると2020年代になっても60式装甲車が活躍していた可能性もあったのかもしれません。