2015年5月30日土曜日

トルコ海軍ゲディズ一般公開

エルトゥールル号追悼式典のためにやってきたトルコ海軍フリゲート艦ゲディズが下関に寄港し一般公開がありました。

ゲディズは元々1978年に進水した米海軍OHペリー級フリゲート艦「ジョン・A・ムーア」です。
2000年に退役したのち、トルコに引き渡されて近代化されてゲディズとして就航しています。
接岸した左舷にずらりと並んだ兵たちがもっているのはH&KのG3もしくはHK33。まさか日本で本物が見れるとは思いませんでした。
艦内で最初に目にしたのが短魚雷発射管。Mk32のようです。海自の頭が丸い発射管を見慣れているので頭が平らなだけでも新鮮です。
Mk13GMLS、ターターランチャーと言われる一世代前のミサイル発射装置です。黒いレールに沿って下からミサイルが装てんされて発射方向にランチャーが倒れて発射されます。
日本でもまだ一部の護衛艦が装備していますが目にする機会は少なくなっています。ランチャーを使わず垂直発射して目標へ向かうVLSが主流になっています。
ゲディズでは側面にトルコ国旗を模したマークが付いているのがとても印象に残りました。
ターターランチャーがあるものの、VLS(垂直ミサイル発射装置)も8基搭載されています。トルコに引き渡した際の近代改修によって増設されたようです。VLSのほうはESSM(短距離対空ミサイル)が入っています。
二世代のミサイルシステムが並ぶとシュールと言いたい光景です。
搭載火器としてMG3が設置されていました。これもまさか日本で見れるとは思わなかった武器です。なかなかドイツ製の火器をみることがないのでとても貴重です。
日本では不要な時は火器は取り外していますが、他国では常に取り付け状態なのでしょうか。
ブリッジのほぼ全景です。ミサイル艇かとおもうくらいせまいです。
 座席を囲むようにコンソールが配置されて航空機のコクピットのようです。

護衛艦と違い木材が所々使われていました。日本では昔から被弾時の火災を抑えるために可燃性のものはあまり使いません。そこは思想の違いということになるかと思います。
船体上部中央に76ミリ砲がついています。現代の戦闘艦では艦橋よりも前の艦首部分についています。なので船体ど真ん中というのはかなりイレギュラーな設置場所です。左右にしか射撃できませんがいいのかと疑問に思います。

砲の内部ってこんなに錆びてるもんなんでしょうか。船舶の上ということもありますがかなり錆びてます。本当に射撃できるのか、射撃して大丈夫なのかすごく不安です。
いろいろと不安要素はありますが最終防衛はCWISファランクスが装備されています。
いやでもよく見ると赤外線カメラなしのBlock1です。そして一基のみです。

ここまで見てわかったのは防御は基本的に側面だけで考えているのだろうということです。艦首側には砲もCIWSもないのでなにもできません。
MG3とは別に上部甲板にはM2重機関銃も設置されています。MG3が中金距離での近接射撃、より口径が大きく遠距離を撃てるM2が遠中距離での射撃用かと思われます。遠距離を撃つことを考えてより遠距離を見渡せる上部甲板に設置なのだろうと思います。
主砲横に警備装備と思わる兵が一名いました。MP5を下げていますがマガジンはついていません。フランクに写真撮影にも応じるので警備目的ではなくパフォーマンスなのかと思います。
今回は行けませんでしたが艦尾はヘリ甲板と格納庫になっています。艦載機がいるのかどうかは確認できませんでした。
消火ホースはこんなかけかたでいいんだろうかとこういったところも気になってしまいます。基本的な装備は同じでも細部が違います。同じ戦闘艦でも海自の護衛艦とは違うところが多く戸惑うことばかりです。